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起立性調節障害

起立性調節障害とは

起立性調節障害(OD: Orthostatic Dysregulation)は、主に小児や思春期の子ども(10~16歳以上)に多い自律神経系の機能異常で、起立時の血圧や心拍数の調節がうまくいかず、たちくらみ・めまい・倦怠感・頭痛等が起こる疾患です。

朝に症状が強く出現し、午前中は身体が動きにくい一方、午後になると症状が軽減する傾向があります。

一見「怠け」と誤解されることもありますが、本人の意思ではどうにもならない身体疾患であり、学業や学校生活に支障や不登校につながる場合もあるため、正しい知識と医療機関での適切な診断・治療、環境調整が重要です。

近年は増加傾向にあり、中高生の30~50%が罹患するともいわれています。

主な特徴

起立時に血圧低下や心拍数過剰上昇がみられ、めまいや立ちくらみ等が現れます。
自律神経バランス異常が主因で、特に朝症状が強く出やすく、思春期のホルモン変化や成長期の自律神経の未熟さも関与します。

原因

自律神経の調節異常(交感・副交感神経の不均衡)による血圧・血流調節不全が多様な症状を起こします。

悪化要因

  • ストレス(学校・対人関係・受験)
  • 睡眠不足・不規則な生活
  • 脱水・貧血・低血糖
  • 体質や遺伝的要因(家族歴が関与する場合も)

まれに他疾患(心疾患・内分泌疾患)が背景となる場合もみられます。

症状

主な症状としては以下が考えられます。

  • 起立時のめまい・立ちくらみ・ふらつき
  • 朝の起床困難(午前中に強い)
  • 倦怠感・疲れやすさ・集中力低下
  • 頭痛・腹痛・吐き気
  • 動悸・息切れ・胸部不快感
  • 顔色不良・冷や汗

横になると改善し、午後~夕方には軽減する傾向がありますが、夜は眠れないこともあり、学校欠席や遅刻が増え、不登校に至るリスクが高まります。

診断

問診で症状の時間帯・頻度・生活への影響を確認し、起立試験(「臥位:横になった状態」から起立後の血圧・心拍数の測定)を原則午前中に行います。

日本小児心身医学会等の診断基準では、起立後血圧の20mmHg以上低下(起立性低血圧)、心拍30回/分以上増加または120回/分以上(起立性頻脈)などが診断の目安です。
血液検査や心電図で、症状誘発や他疾患(鉄欠乏性等による貧血・甲状腺異常・心疾患)の除外も重要です。

治療

第一選択として生活習慣の改善です。合わせてストレス管理・環境調整、医師の指示で重症例のみ薬物療法を行います。

生活習慣の改善

  • 規則正しい睡眠(7~8時間)
  • 就寝・起床時間を固定(日祝日も同様)
  • 1日1.5~2Lの水分、+3g程度の塩分摂取
  • 朝食は必ず摂り、栄養バランスも意識する
  • 毎日30分程、軽く息が上がる程度の運動(過度な運動は避ける)
  • 急に立ち上がらず、ゆっくり起立する習慣付け(起立練習)

ストレス管理・環境調整

カウンセリングや認知行動療法(当院では未対応)も選択肢であり、学校や家庭では、登校時間柔軟化やプレッシャー軽減等の対応が有効です。

薬物療法(医師の指示で重症例のみ)

昇圧剤(ミドドリン)、β遮断薬(プロプラノロール)等が用いられます。一部で漢方薬が有効な場合もあります。

その他

弾性ストッキングによる下肢の血流補助、学校との連携による保健室利用や部分登校も活用されます。

注意点

  • 失神・強い胸痛・視覚異常・けいれん等が現れた場合は速やかに受診してください。
  • 症状は不登校や心理的問題と誤解されることも多いですが、起立性調節障害はあくまで身体疾患です。
  • 本人の意志で症状を克服は困難なため、無理な登校指導や叱責は症状悪化につながります。家族を含め周囲の理解とサポートが不可欠です。

予後

多くは思春期以降に自律神経が安定し軽快しますが、完治まで2~3年前後かかるケースが多いです。
管理次第で学業や生活への影響は最小限にできることもありますが、成人まで持続する場合もみられます。

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